───彰利04:超絶召喚獣、夜華ロットの裏切り───
───……。
ルナ 「う、う……ん……」
ふと、目を開けた。
すると見える天井。
ルナ 「あれ……?わたし、確か波動娘に殴られて……───!!」
殴られた記憶を思い出して、わたしはバッと起き上がった。
慌てて辺りを見渡して───
ボロボロになって動かないうえに、
お尻に『エクスカリバー』って書かれたホウキを刺されたホモっちと、
その傍で拳を真っ赤に染めて眠っている波動娘───
さらに、わたしの傍で眠ってる悠介を見つけた。
ルナ 「うわ……なにこれ。どうしてこの部屋、こんなにボロボロなの……?」
一応残留する気配を探ってみると、そこかしこに月醒力の力が塵になって浮遊してる。
ということは……ホモっちか、それとも波動娘が月醒力で破壊したってことになる。
ルナ 「ホモっちが来るまではすっごく静かだったのに……」
ホモっちって本当に周りをやかましくするのが上手いよね……。
……それよりも。
どういうふうに攻撃されれば、全裸でお尻にホウキを刺されるっていうんだろう。
ルナ 「……ま、ホモっちだから」
深く考えないほうが頭にやさしいに違いない。
わたしは溜め息を吐いてから、悠介に寄り添うようにもう一度寝転がった。
───…………。
ゴソゴソ……ぐい、ぐいぐい……
ルナ 「……?」
小さなまどろみの中に居たわたしの意識は、衣擦れのような音で小さく覚醒した。
ゆっくりと目を開けると、そこには……
ルナ 「なっ……ちょっとなにやってるの!?」
彰利 「アイヤァアアーーーーーッ!!!?」
あろうことか、裸のホモっちが悠介の服を脱がしにかかってたのだ。
ルナ 「こ、このばかぁっ!!
ホモだホモだとは思ってたけど、本当にホモだったなんて!!」
彰利 「馬鹿とはなんだコノヤロウ!!って、違いますよ失礼な!!
服が無ェからこれは一時しのぎとして借りようと」
ルナ 「ウソつかないで!!」
彰利 「うわひでっ!!少しは信じる心持ちましょうよ!!即答はひどいんじゃない!?
貴様こそなに当然のように悠介の腕枕で寝てんのさ!
キミはなにかね!?自分が一番に思われてるとでも思ってるのかね!?」
ルナ 「うるさいうるさい!!悠介に取り憑く害虫めぇええーーーっ!!!!」
彰利 「ほっほっほ、図星と見たわ。
これこれ、本当のことを言われたからって息を荒げるものではありませんよ?
もっと菩薩のような善の心をだね」
ボゴシャア!!
彰利 「ペサァーーーーッ!!?」
ドガグチャベキゴキガンガンガン!!!
彰利 「ひえらりやぁああーーーーーーーっ!!!!!」
───…………。
───……。
彰利 「お、お願いです……なにか着る物を……。
こんな格好じゃあ家にも戻れません……」
姉さんが正気に戻り、ルナが膨れっ面になり、俺が覚醒した頃。
何故か裸な彰利が懇願してきた。
悠介 「お前さ……どうしてそう、やることと結果が滅茶苦茶なんだよ……」
彰利 「そげなこと俺が訊きたいですよ!!ウッウッ……ウウーーッ!!」
悠介 「見苦しい顔で泣くな!」
彰利 「あらヒドイ!!」
漂流教室の子供のような顔で泣く彰利にツッコミ。
しかし……これがさっきまで本気で殴り合ってた男の態度かね。
悠介 「……なぁ彰利。ひとつだけ訊きたい。
俺、どうにもお前が変わったような気がしてならない。なにがあった?」
彰利 「ふっ……ふははははは!!俺の身に起きたことが知りたいとな!!
いいだろう……俺に着る物を譲ってくれれば、考えなくもない……」
春菜 「随分軽い交換条件だね……」
彰利 「全裸状態で三人の前に座らされてりゃあ誰だってそうするわ!!」
ルナ 「普通に着る物貸してって言うわよね、普通」
彰利 「まあヒドイ!言ったのに貸してくれなかったのはどこの死神よ!!
頭が暖かいのかねキミは!まったく近頃のデスときたら」
ズパァーーーン!!!
彰利 「ブベェーーイ!!」
ルナ 「ホ、ホモっちに『頭が暖かい』とか言われたくないわよ!!」
彰利 「ほっほっほ、たまに褒められると照れるんだから」
ルナ 「照れてなぁあああい!!!」
ズパァアアアーーン!!!
彰利 「ブヘァアーーーッ!!!」
ルナ 「ちょっと表に出なさい!!
今日という今日は納得いくまで解らせてやるんだから!!」
彰利 「え?あ、ギャア!!」
ビンタを繰り返してたルナが彰利の腕を取って表に出ようとする。
そうなるとホラ……解るだろ?
彰利 「イヤァアアアアーーーッ!!!堪忍してぇえーーーーっ!!!
立たせないで立たせないでぇええーーーっ!!!」
ルナ 「うるさいっ!!」
彰利 「イヤァアアアーーーーッ!!!イヤァアーーーーッ!!!!」
悠介 「………」
春菜 「………」
不憫な……。
彰利とルナ、ふたりの様子を見ていた俺と姉さんは、それはもう長い長い溜め息を吐いた。
───……。
彰利 「うぐっ……えぐっ……ひっくひっく……」
ルナ 「あー……えっと……ホモっちぃ〜……?」
強引に外に連れ出そうとしたら、なんとホモっちは本気で泣き出してしまった。
一応それだけの羞恥心はあったらしい。
それに……今解ったことだけど、
不思議なことに以前まで感じていた魂のブレを感じない。
前までのホモっちは、魂がふたつかみっつくらいに感じられて、不安定だったのに。
今は安定した状態だ。
しかも……ちゃんと感情をぶつけられてるって感じがする。
以前のホモっちがどれだけ馬鹿なことをしてても、
感情をぶつけられてるって感じはしなかった。
ルナ 「んー……悠介、ホモっちに着る物あげて」
悠介 「解ってる。さすがにマジ泣きされると気色悪い」
『それにこの状態じゃあまともに話も出来ないからな』と続ける悠介。
春菜 「あ、じゃあこれでいいかな。悠介くんの箪笥から適当に持ってきたけど」
悠介 「ああ、それでいい」
波動娘が持ってきた服を、悠介がホモっちに渡す。
するとそれを受け取って、一瞬にして着衣を終えるホモっち。
しかもヘンなポーズをとりながら『美しい……』って言ってる。
彰利 「で、なんの話だっけ」
悠介 「お前が変わったような気がするから、変わったかどうかを教えろって言ったんだ」
彰利 「あー、そうだったそうだった。でも……本当に知りたいのかえ?」
悠介 「……?知りたいぞ?」
彰利 「どうしてもかえ?後悔することになるかもしれんぞえ?
特に先輩殿と若葉ちゃん木葉ちゃん、そんでもって悠介も」
悠介 「どうして」
彰利 「フッ……それを言っちゃあつまらんだろう。
知りたければそれ相応の覚悟ってもんを決めてもらわなけりゃあなあ!!」
悠介 「御託はいいから言え」
彰利 「命令っすか……」
ホモっちは少し悲しそうな顔をしたあと、『家のみなさん呼んどくれ』って頼んできた。
で、ボロボロだったところを直したこの部屋に、家に住むみんなが来た頃───
───……。
彰利 「では説明を開始いたそう。冥月、人に戻ってええよ」
冥月刀『はいっ♪』
キィンッ───ポムッ!!
一同 『ざわ……!』
刀が人になる過程をみた一同が『ざわ……』とどよめく。
FUUUUM、よかったよかった。
ちゃんと人に戻れたみたいだ。
冥月 「あきえも〜んさん♪」
彰利 「あ〜ん?なんじゃね」
冥月 「天誅!!」
メゴシャア!!
彰利 「ブギュップス!?」
なんと!冥月さんたらアタイの目の前に来て、アタイの顔面を殴りおった!!
彰利 「な、なにをなさる!!」
冥月 「は〜、すっきりしました♪一度殴ってあげようって思っていたんですよ〜♪」
彰利 「ですよ〜ってアータ……俺に恨みでもあるのかね!!」
冥月 「……ないと思ってるんですか?」
彰利 「当たり前だ!……なにを言っておるのかねこの小娘は……」
冥月 「……感情の起伏はあっても、性格は本当に変わりませんね……」
彰利 「いや、そんな、褒めるなって……」
冥月 「褒めてません」
彰利 「あ、あらそう……」
冥月さんたら、こげに冷たくなっちゃって……。
冥月 「いっつもいっつも無茶をして、人に心配ばっかりかけて……。
彰衛門さんはもっと自分のことを考えるべきです。
他人のことばっかりに気を配って殴られたら、体が可哀相ですよ」
彰利 「そげなこと言われたかて……俺は俺のやりたいようにしてるだけなんですがね」
冥月 「だとしてもです。これからでもいいから自分のために生きてください。
……あ、そう、そうです。
彰衛門さん、わたしのことは冥月じゃなくて『みさお』って呼んでください。
彰衛門さんにはそう呼ばれたいですから」
彰利 「オウ!?なんだコラオウ小娘!この俺に指図するつもりか!?オウ!?」
冥月 「………」
ビジッ……バッシャァアアアアアアアアンッ!!!!
彰利 「アゴゴガゴゲガゲウゴゴギャアアアアアアアアアア!!!!!!!」
雷鳴が轟きました。
す、すげぇ……!!容赦ねぇぜ冥月……いや、みさお!
この威力……悠介以上だぜ!!
冥月 「お願いします」
にっこりと笑ってのお願い。
というか……こりゃ脅迫だぞオイ……。
フッ……小僧、椛……。
貴様らの娘は大いなる時を経て、人を脅迫する娘っ子に育ったゼ……?
冥月 「ね、呼んでください」
彰利 「グ、グウウ……どうしてだろう……『お願い』されると、
どうしても『人』としての反発精神がそれを許さない……!」
ゼノ 「捻くれてるな、弦月彰利」
彰利 「やかましっ!つーか居たのかよゼノ!!」
ゼノ 「ふむ……水穂と『将棋』とやらを指していた。なかなかに奥が深い」
彰利 「………」
丸くなったよね、ゼノも。
今、何気なく着てる和服がハンパじゃなく似合ってる。
水穂 「ゼノさん、要領を覚えるのが上手いんですよ〜?
わたし、コテンパンにのされちゃいましたよ」
若葉 「技量がない証拠です」
木葉 「姉さん、この家で一番弱いのは姉さん」
若葉 「……冷静にそういうこと言うのはやめなさい」
セレス「どう足掻いても悠介さんには勝てませんけどね」
春菜 「そうだよね〜、悠介くん将棋強すぎるし」
彰利 「よかったな、みさお。みんなから無視されてるぞ」
みさお「今はそれでもいいです。彰衛門さんと話しているだけで退屈はしませんし」
彰利 「そかそか。そんじゃあ……よし、夜華さんと聖をここに飛ばすぞ。
異翔転移は出来るよな?」
みさお「はいっ、お任せあれです。何年彰衛門さんと一緒に居たと思ってるんですか」
彰利 「…………200年くらい?」
みさお「150年以上だとは思いますけど……
普通に考えるととんでもない時間ですよね……」
そうですね。
俺も長生きしたもんだ。
彰利 「じゃ、聖をよろしくな。俺は夜華さんを召喚させる」
みさお「……了解です♪」
俺の考えを読んだのか、みさおがにっこりと笑みをつくる。
さすがだみさお……伊達に俺との生活最長記録を持ってねぇ。
みさお「応えて、月空力……」
みさおがその一言を言うだけで、あっという間に聖が転移された。
聖 「あ、あれ……?え……?」
みさお「それじゃあ、彰衛門さん」
彰利 「フッ……任せておきなさい」
聖が転移されるのを待っていた俺は、さっそく大掛かりな行動を開始した。
部屋を出てから用意を済ませ、用意したものを持ってきてから構える。
彰利 「じゃ、みさお。これよろしく」
みさお「はい。叩くんですね?」
彰利 「物分りが良くて助かるよ」
みさおが、俺が渡したもの……『太鼓』を、
ドコトコトコトン、ドコトコトコトンとリズムよく叩く。
むう、リズムも完璧じゃ!
俺の好きなリズムじゃないですか!
彰利 「カシガミさまに祈りを捧げろ〜〜〜っ!!」
ドコトコトコトン、ドコトコトコトン!
彰利 「うんりゃーはーらーへったー、うーでくはいほーなーむーそーれー」
俺はそのリズムに合わせるように呪文を唱え、
デカイ釜に月然力・水で緑色の水を張り、さらにお香を焚いて煙を出した。
全員 『………』
なにやらみなさまに白い目で見られてるが気にしません。
彰利 「うーりゃーそーりゃーなーまくそーれーさーほー……バァアアーーーッ!!!」
自分の中で感が決まった瞬間、アタイは叫んだ!!
それとともに月空力を発動させ、夜華さんを釜の上部あたりから転移させる!!
ボッファアアーーーンッ!!!
夜華 「うわわぁああーーーっ!!?」
おし!パーフェクト!!
見事、夜華さんは儀式で壷から召喚されたかのように出現した!!
彰利 「おおお……カシガミさまぁ……!」
みさお「なんと神々しいお姿……!」
俺とみさおは飽くまでからかい道を歩むため、
召喚の余韻で宙に浮いている夜華さんをカシガミさまに見立ててガボシャアアアンッ!!!
夜華 「ひやぁあああああああっ!!!?」
彰利 「あ」
みさお「あ」
全員 『………』
夜華さんがデカイ壷に張った水の中に落ちた。
そりゃあね、釜から召喚したように見せるために釜の上に転移させたし、
そこに重力運動が働けば……釜に張った水に落ちるよね。
えーと……やべぇ。
夜華さんがガタガタと震えながら、アタイを睨んでおります……。
彰利 「ふはっ……は、はははは……!!よ、よく来たな魔王夜華ロット……!!
わ、私が貴様を蘇らせたのだ!!さあ!私に従え!」
みさお「わ……まだからかうんですか……?
さすがにこれ以上は気の毒ですので、わたしはやめておきます」
彰利 「アイヤァアアアーーーッ!!?」
きっとノってきてくれるだろうと信じていたみさおの、まさかの裏切り!!
ショ、ショックだ……だれもノってきてくれない……!
だ、だからっていまさらやめられません!!
夜華 「……っ……!」
ザパリ……。
コメカミをヒクヒクさせながら、夜華さんがゆっくりと壷から出てくる。
もちろん、その腰には炎紅諡っていう刀。
彰利 「な、なにをする気だ……?お、おいよせ!私が貴様を呼び出したんだぞ!!
わ、私に従うのが普通だろう!私が!私が貴様の主だ!!」
夜華 「わたしの主は……───楓さまだけだぁあああああああああっ!!!!!」
彰利 「ヒャアアアアーーーッ!!!」
夜華さん咆哮。
すぐさまに刀に手を掛け、居合いの要領で一閃に入る!!
アタイはなんとかそれをかわして───
彰利 「トタァーーーッ!!」
がばしっ!!
水穂 「え……───?」
夜華 「なっ……」
驚いたままでいた水穂ちゃんを捕まえた!!
彰利 「おおっと動くなよ!?動いたらこいつの命がねぇぜ!?」
みさお「彰衛門さん……」
聖 「パパ……」
全員 『………』
彰利 「あ、あら……?」
なにやらみなさまから憐れみの視線が……。
夜華 「自分の時代に来てまでそれとは……!
貴様には故郷での『見栄』というものはないのか!!」
彰利 「馬鹿野郎!!俺は俺だ!
どこに居ようと俺が俺でなくては俺じゃねぇだろうがカスめ!!」
夜華 「カスと言うな!!」
彰利 「まったく、召喚主に逆らうとは……!!
だがこれで形勢逆転だな!さあ、言うことを聞いてもらうぞ!!」
全員 『………』
彰利 「ややっ!?」
必死で夜華さんをからかう中、晦家のみなさまがアタイのことをさらに睨む。
彰利 「なにかね皆様!!そげな目で!!」
悠介 「晦家の平和の象徴である水穂を盾に取るとは……」
ゼノ 「見下げたヤツだな……」
若葉 「最低ですね……」
木葉 「ゲスですね」
春菜 「クズだね」
ルナ 「カスだね」
セレス「ゴミですね」
彰利 「あらヒドイ……」
みなさん好き勝手言ってます。
だが今はこれで良し!!
俺は夜華さんをからかう時には中途半端はしない主義なのだ!!
……たぶん。
春菜 「……影縫い」
たとん。
彰利 「ウィ?」
春菜 「ね、弦月くん。手、挙げてみて」
彰利 「フッ……そうして隙を作らせて襲いかかろうったってそうはいかんぞ小娘が」
春菜 「……あのね。年上の人に小娘って言っちゃだめだよ?」
彰利 「俺、300年以上生きてますが?」
春菜 「………」
先輩殿が言葉を失った。
アタイはその隙に手を挙げようとしてみるが……動かない。
彰利 「ややっ!?ゲェーーッ!!!か、体が動かーーーんっ!!」
春菜 「あ、一応成功してたんだ影縫い。
えっとね、今の弦月くんは首から上以外動かせないから……覚悟してね♪」
彰利 「なんと!!」
首を捻って自分の影を見てみる。
すると小さな破魔矢が突き立てられており、どうにもそれが原因で動けないらしかった。
彰利 「おのれブッチャー!なにをしおった!!」
春菜 「ブッチャーじゃないよ!!
……わたしはこれでも月醒力の家系の最後の子なんだから、
日々の精進は欠かしてないの。でね、この前出来るようになったのがこの影縫い。
対象の影に、能力を上乗せした破魔矢を突き立てることで動きを封じられるの」
彰利 「な、なんとまあ……!!」
アタイが未来に行く前にそげな能力を開花させてたというのか……!?
すげぇよ……先輩殿ってば家系の子としての才能あるよ……!
考えてみりゃあ神屠る閃光の矢だって、先輩殿が開花させたものじゃぜ……!?
こいつはちと厄介……!
春菜 「だから、ね?水穂ちゃんを人質に取るっていう効果はもう望めないの。
解るよね?」
彰利 「フッ……甘いな小娘」
春菜 「そんな虚勢が通じると思う?」
彰利 「ふ、ふふふはは……お、俺はやると言ったらやりそうな男だぜ?」
春菜 「声、震えてるよ?」
彰利 「………」
春菜 「………」
彰利 「よ、寄るな!寄るんじゃあねぇぜディアヴォロ!
位置は俺が上!貴様が下だぁーーーっ!!」
春菜 「お前が下だポルナレフ!!」
彰利 「ゲゲェエエーーーーッ!!!!」
なんと!先輩殿がディアヴォロの真似をしつつアタイに近寄ってくる!!
彰利 「や、やめろぉーーーっ!!来るなぁああっ!!
本気だぞ!?本気で命はないんだぞぉーーーっ!!!」
春菜 「その動けない体で何が出来るっていうのっ!?」
彰利 「ち、ちくしょ〜〜〜っ!!」
みさお「───!い、いけません!近寄っては!」
春菜 「弦月くんと一緒に来た子の言うことなんて信用できないよっ!」
みさお「なっ……」
フッ……馬鹿め。
今回の俺はやると言ったら本気でやるつもりだったのだ。
それを逸早く察知したみさおがせっかく止めてくれたというのに……馬鹿め!!
彰利 「あ゙〜〜〜!!」
ゴリッ!!
水穂 「いたぁーーーーーっ!!!!!!」
春菜 「へっ!?」
みさお「あ」
聖 「わ……」
夜華 「ぬあ……」
全員 『うあ……』
……水穂ちゃんの頭に噛み付きました。
これぞ奥義キンコンカーン。
だって、ねぇ?動くの首から上だけだし。
水穂 「いたたたいたいた!!いたいいたいいたいですーーーっ!!!!」
彰利 「ン゙ア゙ア゙ア゙ア゙……!!ジア゙ア゙ア゙……!!」
ゴリゴリ……シャリ、シャリシャリ……
水穂 「いたたあああああああああっ!!!!」
悠介 「な、ななななにトチ狂ってんだてめぇーーーっ!!!!」
春菜 「ゆ、弦月くん!!それは人間をやめた行為だよ!!」
ゼノ 「貴様ァアッ!!そこまで堕ちたかぁっ!!」
夜華 「この痴れ者がぁっ!!今ここで刀の錆にしてくれる!!」
ルナ 「この変質者ぁああっ!!」
若葉 「今日という今日は全力で死になさい!!」
木葉 「無事にはいられません」
聖 「パパ……さすがに女の人に噛み付くのはどうかと思うから……覚悟してっ!!!」
みさお「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏……」
彰利 「ジア゙ア゙ァーーーーッ!!!?」
皆様が動けないアタイと噛み付かれてる水穂ちゃん目掛けて爆ぜた。
その皆様の眼光を見るに至り、
アタイは『ああ……マジだ……こりゃマジだぜ……』と悟った。
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