───無情!!未来に賭ける骨死神の巻───
───ビジュンッ!!
電撃が走るような音とともに、俺は天界へと舞い降りた。
ここに来るのも何百年ぶりになるか。
南無 『ほねほねほね!!しかし感じるほね!楽しげな気配!
そしてその中に潜む拭いようの無い絶望を!!ほね!』
さて、それじゃあ始めるとしようか。
まずはこの天界でアルベルト、レイル、レイン、ミニサクラの四名を捕らえる。
もちろん問答など無用。
俺は俺の仕事をすればいいだけだ。
南無 『まずは気配を探知───ほねほねほね!これは好都合!
全員同じ場所に居るほね!これは愉快ほね!!』
抗うようなら鎌で弱らせてから捕まえるほね……!
ククク、腕がなるほね……!
早速、素晴らしい作戦とともにのろしをあげるほね!!
───……。
アル 「───!」
レイル「んあ?どした?」
レイン「邪の気配……それも死神の!」
ミニ 「えぇっ!?し、死神!?」
アル 「気をつけろ!何処から来るか───」
ピンポーン。
声 『どもー、新聞の集金ほねー』
アル 「………」
レイル「………」
レイン「………」
ミニ 「………」
……出入り口から来た。
───……。
南無 『あれ?出ねぇほね』
絶対出てくると思ったのに。
変ほねなぁ、人間の心理を完璧についた作戦の筈が……
もしかして天界に新聞なんてものはないと?
南無 『………』
とんでもない生き恥さらしてしまった気分ほね……。
い、いや待つほね!
もしや金を払いたくなくて居留守使ってるだけかもしれねぇほね!!
南無 『新聞の集金ほねぇええーーーっ!!!開けろオラーーッ!!』
ガッショガッショガッショ!!!
南無 『ほねぇえええーーーっ!!!ドア叩くだけで衝撃が骨身に響くほね!!』
こ、これは強敵ほね……!
そうまでして金を払いたくねぇほね……!?
ええいもう面倒臭い!壁抜けして中に侵入してやるほね!!
南無 『ほねほねほね!!』
ズズズ……!!
なんの応答もない家にシビレを切らし、この骨さまは壁抜けで家への侵入を果たした!
すると───おるわおるわ!天界人が4人おるほねよ!!
やっぱり居留守使ってやがったほね!!
アル 「死神か……!」
レイル「へー……こんな典型的な死神なんて本当に居るんだな」
レイン「骨死神……それもかなり高等な力を持った者ですね……」
ミニ 「うわわ、気持ち悪いですよ……!?」
人……ではなく骨を見ながらなんてことを言うかね、あのちっこいやつ。
まったく失礼なヤツほね。
まあいい、まずは用件を済まさせてもらおう。
南無 『集金ほね。金だせ』
天界人×4『新聞なんてとってない!!』
南無 『ほねっ!?』
───………………ああ、そういえば。
ほねほねほね、俺としたことが本当の目的を忘れていたほね。
南無 『やいてめぇらほね、地界までちょっとツラ貸すほね』
アル 「断る」
南無 『即答ほねか……』
レイル「なんで俺達がお前みたいな骨の言うこと聞かなきゃならないんだよ」
南無 『それは俺がただの骨じゃあねぇからほね。
究極の死神さまをナメるんじゃねえほねよ?
俺が本気になればホラークラウドじゃ済まねぇほねよ?』
レイン「なんの話だか見えませんけど」
南無 『今、地界で困ってる者どもが居るほね。そいつらのために───働げーーっ!!』
ミニ 「なっ……滅茶苦茶です!なにを言い出すんですか!」
南無 『なにを言い出すって……骨の話をちゃんと聞いてたほね?
耳の悪いやつほねねぇ』
ミニ 「そういう意味じゃなくて!」
南無 『じゃあどういう意味ほね!!ハッキリ言ってみるほね!!』
ミニ 「わ、わたしが言いたいのはですね!
どうしてあなたの言うことを聞いて、
地界で働かなければならないのかということです!!」
南無 『人が困ってるからだって言ったほね。骨の話はちゃんと聞くものほね』
ミニ 「うぐ……うぐぐぐぐ……!!」
困るのだよね、頭っから骨の話を否定しようとする輩が居ると。
話がスムーズに進まないほね。
南無 『───おお、そうほね。
穂岸遥一郎とサファイア=クラッツ=ランティスは何処ほね?』
ミニ 「え───ふたりなら向こうの家に」
アル 「ばかっ!話すヤツがあるかっ!」
ミニ 「えっ!?」
南無 『ほねほねほねほねほね!!そうほねか!向こうに!それは気づかなんだほね!!
話はふたりに会ってからほね!それまでここで待ってるほね!!』
レイン「待ちなさい!!ふたりに何をするつもりです!」
南無 『心配いらねぇほねよ!精子と卵子を頂戴するだけほねから!!ほねほねほね!!』
レイル「待てっつの!!そうするとして、それをどうする気だ!!」
南無 『骨型死神の能力で融合させて子供を作るほね!!
やつらは近い内に消える存在ほね!だから俺が子孫を作ってやるのだほね!!』
ミニ 「そんな───ふたりの同意もなく作られた子供なんて!」
南無 『これは俺の神としての決定ほね!誰にも文句は言わせんほね!』
アル 「ふざけるなっ!!」
南無 『至って真面目!!さらばほね!!』
ビジュンッ!!
レイル「あ───くそっ!消えやがった!!」
───……。
家から離れた別の家で、穂岸遥一郎とサファイアさんを発見。
なにやらよく解らんが、
料理用フライパンを持ちながら感動的な話をしていたように感じたので、
それに合わせることにしたほね。
南無 『ほねっほねっほねっ……麗しき愛じゃないですか……。
眼球の無い俺でも、思わず涙してしまうところだったぜ……』
遥一郎「っ!?」
サクラ「なっ───なにです!?」
南無 『ああ失礼、わたくし、こういう者です』
凄まじい反応速度で俺に振り向く穂岸とサファイアを見て、
俺はすかさず名刺を差し出した。
骨とはいえ礼儀は大切。
失礼な俺だが、案外マメなのだ。
南無 『何処から現れたのかは秘密だ』
なんとなく訊かれそうだったので先手を打って黙らせる。
さて……手っ取り早く精子と卵子を頂かねばな、ほね。
まずはサファイアから。
───シュババッ!!
サクラ「え?」
一瞬にして間合いを詰め、そのお腹に骨の手を這わせる。
スリスリと。
サクラ「ひぅっ!?」
これぞ骨死神の能力のひとつ。
対象の腹部をさすることで、精子や卵子を抽出できるのだ。
俺は抽出した卵子を溟界で精製された特殊な小瓶に入れた。
この小瓶の中に入れたものは時間干渉が無い。
神界に伝わる『宝魔石』というものと同じ効力をもつのだ。
さて、あとは穂岸の精子を
サクラ「な、なにするです!!」
コパキャアアーーーッ!!!!!
南無 『ほねぇえーーーーっ!!!』
いきなりだった。
振りかぶられたフライパンがこの骨の頭部を的確に捉え───俺の頭が空を飛んだ。
なんてことを!と思ったが、頭が飛ぶ先に穂岸の姿が。
これはやらねばなるまいほね!!
南無 『必殺!入れ歯カミカミ!!』
ガブッ!!
遥一郎「いてぇっ!?」
飛ばされた勢いを利用して、骨だからこそ為しえる技を以って穂岸を怯ませた!
これぞ環境利用闘法……じゃないほねね。
スリスリ……
遥一郎「ぞわぁああっ!!?」
さらにその隙をついて、骨ボディで穂岸の腹部をさすって精子を抽出!!
ほねほねほね!!やっぱ俺って要領のいいヤツほね!!
遥一郎「なにしやがんだこの変態野郎ォーーーーッ!!!!」
メゴキャアア!!
南無 『ほねぇえええええーーーーっ!!!!』
しかし噛み付いたままで隙だらけな頭が思いっきりなぐられた。
すこぶる痛かったがその拍子で頭が飛び、ボディとの合体を果たす。
精子も卵子も手に入った───もうここには用はないほね!!
南無 『さらばほねぇーーーっ!!』
遥一郎「へっ!?」
サクラ「あ───待つです!」
用が無くなったのにいつまでも付き合ってられんほね!!
俺には天界人の拉致という重大な使命があるのだほね!!
南無 『淤凜葡繻スピニング・サンド・ストーム!!』
この骨さまは体を回転させることで、床に穴を穿ち、土中から逃げる逃走方法を選んだ!
やはり出現も退場もかっこよくなくては骨は『究極の死神』の名が泣くほね!!
◆淤凜葡繻スピニング・サンド・ストーム
直立状態のままその場で体を高速回転させることにより、
爪先で地をえぐりつつネジの要領で土中へと沈む妙技。
天挑五輪大武會(の淤凜葡繻十六闘神・一輪車のアキレスを知る者ならば、
この技を知らぬ者は居ないと言われるほどである。
さらに言えば、負ける間際の彼の『ああ〜〜〜ん?』という言葉は名言であろう。
*神冥書房刊『アキレス・プラズマ』より
ガリガリガリガリ!!
南無 『ヌワッハハ!!土中に逃げられては手も足も出まいーーっ!ほね!!』
ガリガリガリガリ!!
遥一郎「逃げるってゆうか……おい。一応忠告するけど」
南無 『なにほね?』
ガリガリ!ガガリガリ!!
遥一郎「……体、足の先から削れていってるぞ」
南無 『ほね?……ほねぇっ!!?』
見れば、確かに爪先からどんどんと粉塵になってゆく我が骨ボディ!!
埋まっていってると思ったら、削れてただけなのかほね!?
南無 『ギャアーーーッ!!か、回転を止めねばーーーっ!!
こ、このままでは削れ消えてしまうーーーっ!!』
遥一郎「余裕があるように見えるのは俺だけか?」
南無 『あんた……人の皮を被った鬼ほね!?』
遥一郎「精霊だ」
ズガガガ!!ガガガガガガガ!!!!!
遥一郎「おお、とうとう肋骨部分に差し掛かったな」
南無 『ほねぇえええーーーーっ!!
冷静に傍観してねぇで止めてくれほねぇーーーっ!!
お、淤凜葡繻スピニング・サンド・ストームは、
体が埋まるまで止まらないんだほねぇーーーっ!!』
遥一郎「それなら埋まるまで見守ってるから頑張れ」
南無 『キャーーーッ!!!』
なんて冷徹なヤツほね!?
これが精霊!?
思わず怪虫に襲われそうになった仲田くんのような叫び声をあげてしまったほね!
ズガガガガガ!!!
南無 『ギャーーッ!!』
遥一郎「ほんとに止まらないんだな……もう頭骨だ」
南無 『お、おのれぇーーーっほね!!
貴様はもう消えてしまう存在だろうからどうしようもないがなっ!!ほね!!
貴様の子供を作ったら散々イジメてやるから覚悟しろほね!?』
遥一郎「───子供?なんのことだよ」
南無 『フフフ、ほね。いまさら助けたって教えてやらんほね!!
せいぜい思い悩むがよいわほね!!』
遥一郎「安心してくれ、助ける気は微塵にもない」
南無 『……キツいッスねそれ……』
ガリガリ……シュウウ……
サクラ「消えたです……」
遥一郎「はぁ。じゃ、料理の続きでもするか」
サクラ「はいです」
───……地界、リヴァイア部屋前。
南無 『ほねほね……体を再構築するのに数日かかってしまったほね……』
最長記録じゃないかほね?
まあそれはそれとして、
晦悠介と弦月彰利と篠瀬夜華の精子と卵子を手に入れなければほね。
もしこの時間軸が最強未来だったら、もう精子も卵子も集める必要無いんほねだが。
死神の能力で子供を作るのは、消えてゆく者たちへの手向けの花のようなものほね。
生き残る者の子孫を無理矢理作るのは生き残る人に失礼ほね。
だが───これでもし、この未来の先までもが絶望だというのなら。
晦悠介が消える運命にあるのなら……手に入れないわけにはいかないほね。
南無 『……いつになっても、運命って言葉はついて回るものほねな……』
正直、うんざりほね。
しかし、だからといってこの行為をやめればルナやミニサクラは立ち直れやしないほね。
理解されなくてもいいほね。
もとより誰かの理解など望んではいないほね。
南無 『さあっ!レッツビギンだぁ〜っ!ほね!!』
気を取り直し、俺はリヴァイアの部屋をズパァンと開け放った!!
南無 『たのもーーっ!!ほね!!……ほね?』
部屋は工房に繋がっていたほね。
繋がっていたほねが、肝心の住居人(?)が居ねぇほね。
居るのは寝たきりの弦月彰利くらいなもので、他は誰も居やしない。
南無 『…………ま、いいほね。弦月彰利の精子だけでもいただいとくほねよ』
寝たままの弦月彰利の傍らに歩み寄り、その顔を見下ろす。
……憎たらしい顔をしてやがるほね。
いっそここで屠ってしまおうかほね?
南無 『いやいや、そんなことをしたら聖の魂が霧散してしまうほね。
こいつの精子を奪うのは聖を殺さないためなのだからほね』
……待てよほね?
それなら精子奪ってしまえば殺してもオッケってことほね?
南無 『…………ほねほねほねほねほねほね!!!!
飛んで火に居る夏の虫ほねよ!!ブッ殺!!ほね!!
貴様が死ねば悠介が消滅するこたぁねぇほね!!ほ〜ねほねほねほね!!』
けどまずは聖の魂の光とともに精子を抽出して、と。
スリスリ……
南無 『───ククク、ほね。抽出完了……では!!永眠せよ弦月彰利!ほね!!』
“冥府誘う深淵の災い(”を出現させ、一気にブチ殺す!!
南無 『晦悠介の未来のため───死ね!弦月彰利!!』
ビジュンッ───ゾバガァッ!!!
振るう鎌がその場の全てを薙ぎ払う!
ほねほねほね!!殺った!!狩った!!仕留め───ム。
南無 『───居ねぇほね……』
弦月彰利が消えた。
斬圧で消し飛んだ……?いや、違うほね。
これは恐らく───
声 「ひどいことをするな、いきなり。俺になんの用だ」
背後から声。
その声は忘れもしない、あいつの声だ。
南無 『大したことじゃねぇほねよ。
ただ、貴様ごと弦月彰利を殺したかっただけほね───レオ=フォルセティー』
ゆっくりと振り返る。
景色が流れ、やがて───その場に居る死神の姿を見た。
レオ 「骨死神……しかも究極の死神クラスが直々に相手とは。
わざわざのお出迎え、痛み入る。だが死ぬのは貴様だけだ」
南無 『……フン。究極の死神に【死】なんて概念は無ェほね。
たとえ貴様の運命破壊せし漆黒の鎌(でも、この概念は破壊出来んほね』
レオ 「───よくほざく。俺の鎌に敵は無いのだ。
たとえ究極の死神といえど消してくれる!!」
南無 『消してみろ。お前なんかに消せるものならな───』
鎌を強く握る。
手加減なんてものは要らない。
どのみち弦月彰利を消すのら、こいつごと消してしまっていいのだからほね。
レオ 「目覚めの軽い運動といこうか!すぐに消えてくれるなよ死神よ!!」
南無 『貴様こそよくほざくほね。安心して全力でかかってくるほね。
貴様に【究極】という呼ばれ名の所以を教えてやるほね』
レオ 「ふはははは!!いつまでその戯言を吐けるかな!?」
レオの疾駆。
鎌を出現させず、手刀で攻撃を仕掛けてきた。
俺はそれを見切ったが、敢えてその攻撃を身に……というか骨に受けた。
ガキョッ!!
レオ 「なんだ……?こんな攻撃も避けられないで究極を謳うのか!」
南無 『必殺!入れ歯カミカミ!!』
ガブリャア!!
レオ 「くあぁっ!?き、貴様ァッ!!」
骨を砕いたが砕ききれなかったその腕にかぶり付く。
もちろん加減なく。
ブシュウッ!!
レオ 「ギィッ!?」
そのまま渾身の力を以って、その肉を噛み切った。
レオ 「く、ううう……!!貴様……!!」
南無 『チッ……不味い肉ほね』
肉を吐き捨てて歩み寄る。
こんなザコ、本気になるまでも───ある。
というかブチ殺してぇほね!!
今までこいつの所為で俺は俺は俺は俺は俺はァアアアアアアッ!!!!
南無 『全てを否定するほね!俺を破壊したいなら【処刑者(】でも連れて来い!』
レオ 「チィッ!謳っていろ!今すぐ消してやる!!」
南無 『───戯け』
ビジュンッ!!ゾバガァッ!!
レオ 「ガハッ───!?」
黒い閃光が閃く。
レオの右足が宙を舞い、やがて床に落ちる。
さあ次はどこかな?ほね……!
じわじわとなぶり殺しにしてくれるほね……!!
南無 『───ハッ!?いかんいかんほね!!また繰り返すつもりかほね!!
やっぱり今すぐ死ねほね!!慢心はもう要らねぇほね!!ハデスディザスター!』
ビジュンッ───
レオ 「くぅあぁっ!!」
バガァアアアアアアアンッ!!!!
南無 『───……逃げ足だけは早いほねねぇ』
レオ 「グ……!!」
左腕を吹き飛ばされたレオが俺を睨む。
大した形相だが、さっきまでの余裕は微塵もない。
ザマァねぇほね。
レオ 「強いな……感動的な強さだ。
確かに今の俺では到底敵わん……───が、これならどうかな!?」
南無 『ほね?』
レオ 「“運命破壊せし漆黒の鎌(”!!この骨死神の鎌の破壊力を断ち切れ!!」
南無 『………』
闇の輝きが部屋に広がる。
なるほど、確かに鎌に輝きが無くなった。
恐らく威力は落ちただろう。
だが───
南無 『漆黒は漆黒を扱う者には弱いものほね。
死神の相性として、確かに貴様はさまざまな死神に強いほね。
だが例外がある。それは───』
レオ 「立ち合ってみて解ったぞ!貴様は鎌の力は強いが、他に秀でたものが無い!
これで終わりにしてくれる!!」
レオが切れた部分を再生させて向かってくる。
焦らなくても逃げはしないというのに……やれやれほね。
南無 『お前はゼノに弱い』
レオ 「なに───!?」
数瞬、レオの動きが乱れた。
当然その隙を見逃すわけはなく───
南無 『細霧と化して消え失せよ───“比類無き深闇の漆黒鎌(”』
イメージを鎌に投影し、鎌のモードをチェンジする。
南無 『死ね』
レオ 「はっ───」
そのまま闇を散らし、闇の鎌でレオに攻撃する。
レオ 「ば───馬鹿な!これはゼノ=グランスルェイヴの!!
貴様、まさか───!?」
南無 『……ご名答ほね。俺の鎌、【“冥府誘う深淵の災い(”】は、
一度見た鎌の形や能力を全て再現出来るほね。
もちろん貴様のデスティニーブレイカーも。……この意味が解るほね?』
レオ 「……ッ……究極の死神……!これほどか……!」
南無 『だから言ったほね。貴様の鎌など通用しない。
効力を無効化されたところで、
鎌がその能力を引き出すのだから引き出せば再び効力が発現する。
逆立ちしたって貴様如きが敵うものか、戯けが』
レオ 「グ……ウウ……!!」
南無 『ただ【鎌としての力】のないもののコピーは出来ないほねがな。
さあ、御託は要らないほねな?トドメはデフォルトの“闇薙の斬命鎌(”!!』
ビジッ───ゾフィィンッ!!
鎌がカタチを変え、酔いしれてしまうほど美しい色の鎌へと変貌する。
レオ 「なっ───それは!イレイザーの一位、フレイア=フラットゼファーの……!」
南無 『御託はいいっつの。死ね♪』
ビジュンッ───バァッガアァアアアアアアアアアンッ!!!!!
レオ 「ギィイイイイッ!!!」
南無 『おっ……』
怯んでいたレオだったが、無理矢理体を捻ってなんとかかわしやがった。
代償はもちろんリヴァイアの部屋の崩壊だったが。
レオ 「ッ……!!屈辱的だが……!確かに俺では貴様には勝てぬ……!!
いいか……俺は力を付けて必ず貴様を殺す!!
日を改めさせてもらうぞ!偽り無き究極の死神よ!」
空間が歪む───月空力か。
くだらん誇りを持っていたあいつが逃亡、ね。
南無 『“死すらも覆う深緋の鎌(”』
レオ 「なっ───!?」
南無 『逃がすと思ってるのかよ間抜けが───あははははははは!!!!!』
ザコォンッ!!
レオ 「ギィッ!?ギャアアアアアアアッ!!!!」
歪んだ空間ごとレオを斬る。
血飛沫が飛び散り、だがその飛沫もデスクリムゾンによる空間の断裂に消えてゆく。
レオ 「ギ───アァアアアッ!!!」
ガカッ───キィンッ!!!
南無 『ン───』
へえ、あれだけボロボロになったのに強引に月空力成功させやがったほね。
……まあいい。
あれだけ斬りつければしばらくは黙ってるだろう。
動き、なにかしらの魂の変動があれば感じ取れる。
骨死神は人型死神より魂の変動に敏感だ。
それくらい、あいつも知っているだろう。
南無 『足掻け足掻け……!お前を殺したくらいじゃあ俺の苦しみは消えやしない……!
無限だ!これこそ無限地獄!幾度となく続いたあの死なども霞む!!
不死の枷が外れる未来が訪れねば、俺は世界の崩壊を見てもなお生き続けるのだ!
その絶望……その孤独……!死という言葉に変えて貴様にくれてやる!!
……と、真面目にやるのは疲れるほね。ほねほねほね!!ほ〜ねほねほねほね!』
逃げられたなら仕方ないほね!
今度会った時に散々ボコってからかって遊んでやるほね!!
誰の味方でもない俺は、ただ俺の思うがままにすればよいほね!!
南無 『それにしても……いきなりだったほねね。
ああもタイミングよくレオが覚醒するとは』
そうそう、驚きだったほね。
バッチタイミングってやつほねか?
南無 『………』
ふと、懐にある小瓶を見てみる。
そこにあるのは聖の魂の光。
……もしかして、これがレオを押さえてた?
南無 『………………ほ、ほねほねほね!!まあいいほね!!
どうせいずれはこうなってたほねよ!!ね!?
それに聖の魂を吸い出しておかねば、いつかはレオに喰われてたほね!!』
ポジティブシンキング!
これ人生の秘訣ほね!これでよかったのだほね!!
南無 『さ、次は晦悠介と篠瀬夜華の精子と卵子ほね!!サクサクいくほね〜!!』
ケキョキョと笑い、俺はボロボロになりすぎたリヴァイアの部屋をあとにした。
……正直スマンかった。
リヴァ「───?」
南無 『ほねっ……』
あとにした途端、目の前に転移してきたリヴァイアとバッタリ遭遇。
なんとも動きづらい状況が……
リヴァ「……どうしてわたしの部屋から出てきたんだ?」
南無 『───……』
さてどうする!
───もちろんこうする!
南無 『夜華に呼ばれて来たんだ。そしたら部屋の中がボロボロでさー』
リヴァ「な、なにっ!?」
ババッ!
俺の言葉に驚愕しつつ部屋の中に駆け込むリヴァイア。
そげな彼女を余所に、俺は夜華を探した。
気配パターンは記憶済み!あとはサーチするだけだ!
南無 『広域スキャンオーーーン!!』
メギャアアーーーン!!!
俺は目(眼球無いから穴)を輝かせ、特定人物サーチを開始した!!
南無 『───……むむ!気配は───……熊が出るあの森ほねか』
なんだってあんなところに?
解らんほね。
リヴァ「が、ああああ……!!研究資料が……!データが……!
はぁっ!!け、検察官の姿までない!!ま、まさかあの女……!?」
うむほね、サワヤカに夜華を恨んでそうなリヴァイアはほっとして、
小川の流れる森まで転移ほね。
ビジュンッ───
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