───冒険の書199/ドラゴンズカーニバル開幕───
【ケース516:晦悠介/竜の力】
それはいつか見た景色に酷似していた。
サウザーントレントがまだ迷いの森だった頃に見た、千年の寿命の泉がある景色に。
ディル『やれやれ……どこまで無鉄砲なのだ王よ』
悠介 『そう言うなよ……見た景色は忘れないけど、初めて見るんじゃしょうがないだろ』
記憶力には自信がある。
一度憶えたものはそう簡単には忘れない。
まあ……軽い拍子にポンと忘れることもあるが。
そもそもここにだって、ディルゼイルに案内してもらったから辿り着けたわけだ。
それがなかったら今頃……じゃないな、しばらくあとに餓死してたに違いない。
悠介 『けど、どうして案内なんて出来たんだ?ディル』
ディル『簡単なことだ。ここは竜の力に溢れている。
竜族ならば踏み込むだけで、
ここがどういった場なのかを本能で解することが出来る。
鮮明なデジャヴを感じるのと同じだ』
ルナ 『へー』
傍らを飛ぶディルゼイルの声に耳を傾けながら、泉に囲まれた大木を見上げる。
聞けば、この泉も千年の寿命的なものなのだそうだ。
ただし飲もうが浸かろうが寿命が延びることはなく、
ただ毒として身体を蝕むだけ……らしい。
いっそのことこれをポーションの瓶にでも詰めて、
中井出あたりに超神水だ〜って売りつけてみようか。
……面白そうだ、是非やろう。
ルナ 『……悠介?どうしたの?ポーション空けたりして』
悠介 『妙案を思いついたからちょっとな』
コプコプとポーションを捨ててゆく。
で、空けた瓶に泉の水を詰めて……準備完了!
あとは今度中井出に会った時に渡すだけだ。
悠介 『……お?』
と、瓶を手にニヤリと笑んだ時だった。
泉が急に輝きだしたのだ。
悠介 『な、なんだ!?なんだこりゃ!』
ディル『───、王!ポーションだ!捨てたポーションが流れ込んでいる!』
悠介 『なにぃっ!?───ぐあっ!』
見れば確かに土を伝ってびちゃびちゃとポーションが……!!
悠介 『とわぁーーーーーっ!!』
咄嗟に手を伸ばし、土ごとポーションを掻き止める!
だが時既に遅し。
泉は鈍い輝きを増す一方で、とても嫌な予感を俺達に齎していた。
悠介 『ディル……これってもしかしてヤバイか?』
ディル『この世界の泉がどういったものなのかは解らん。
だが、人が造ったものを混ぜ、吉に転ぶかといったら───否だろう』
悠介 『やっぱりなのか!?』
ルナ 『どうなるの?これ』
ディル『そればかりはこの状態が治まるまでは解らん───……いや、解った』
話の最中に泉の光が消えると、ディルは眉間にシワを寄せてふむと頷く。
やがて放たれた言葉は───
ディル『竜族の生態に異常が起きる。
私は王に使役されている扱いだから平気だが、他の竜族はそうはいくまい』
悠介 『生態に……異常?』
ディル『詳しく言えば“気性に”だ。この泉は竜族にとっての力の源であり、
中心の大木が根から泉を吸い上げ、
視認出来ない空気として竜族へ力を送っている。
しかし今、送り出されるべき力が変異した。
無論、少量だったために一時的にしか効果はないだろうが───十分すぎる』
悠介 『一時的に……どうなる?気性を心配するってことは、いい予感はしないが』
ディル『王、一刻も早く竜の力の封印を解け。このままでは竜族が暴走する。
いや、暴走することは確定しているな』
ルナ 『竜族が暴走するってことは、もしかして守護竜もか?』
ディル『当然だ。急げ、とんでもないことが起きるぞ。
守ることはやめたんだろうが、かといって傍観できるほど単純ではあるまい?』
悠介 『───当たり前だ!』
俯かせていた顔をバッと上げると、すぐに跳躍して大木の傍へ降りる。
そして、いつかしたように大木に手を触れると……
感覚の手を差し伸べるようにイメージする。
……ディルゼイルと同じだ。
ここに降り立った瞬間、自分がここでなにをするべきなのかが理解できた。
自分の手ではない手を伸ばすように、大木の奥へ奥へと手を伸ばし───やがて。
悠介 『───!』
感覚の手が何か暖かく力強いものを掴む感触を憶えると、それを強く握って引き寄せた。
ビキィンッ!!
伸ばした感覚の手が自分に重なった刹那、
重く冷たい鈍器で額を殴られたような衝撃。
全身を一気に凍てつかせるようななにかが俺を襲い……───
だけど、熱く鼓動する心臓が凍てつきを打ち破る。
悠介 『………』
熱い。
いつか感じたものを、もう一度感じる。
この場所は本当に、空界で起きた出来事を思い出させる。
これは俺が千年の寿命の中を歩み、
ディルゼイルを救えた時に感じた心の熱さに酷似している。
悠介 (でも……)
でも、これじゃあまだ足りない。
猫が言うところ、
竜の力を解放するには、ネクロマンサーによる竜の血の移植などが必要だったらしい。
だけどここにはネクロマンサーも竜の血もありゃしない。
俺が掴めたのは竜の力に違いはないが───それを力として解放するために、
なんでもいいから竜族の体の一部が必要なのだ。
望ましいのが血だと言う。
悠介 (血と……ネクロマンサーか……)
困ったことになった。
竜族の血なんて持ってないし、そもそもネクロマンサーが居ない。
ルナ 『……終わったの?』
悠介 『ん?ん……ああ、いや……』
意識を大木から視界に戻し、振り向いたところでルナに話し掛けられた。
……できたのは曖昧に首を振るだけだ。
悠介 『竜の力自体は手に入れた。
でも、力としてちゃんと解放させるには竜の身体の一部が必要なんだ。
この際、鱗でもなんでもいい。一番なのは血なんだが……』
ルナ 『そんなの持ってないよ』
悠介 『だろうな……』
解ってたことだが、困ったもんだ。
それになんといっても、解放するためのネクロマンサーが居ない。
ルナ 『悠介、難しい顔してるよ?それ以外にも心配ごと、あったりする?』
悠介 『はぁ……ああ。力の解放にはネクロマンサーの助力が不可欠なんだそうだ。
でもそんなヤツ、知り合いに───………………マテ』
ネクロマンサー?
ネクロマンサーといったか、あの猫。
悠介 『…………───!』
tell:……中井出博光!
ピピッ───ナルルルル……ブッ。
声 『おう!俺だァ!瀬戸内だァ!!』
悠介 『提督か!?提督に訊きたいことがあるんだ!いいか!?』
声 『だめだ!秘仙丹は秘密の丸薬なんだ!』
悠介 『なにのっけから全開で訳の解らんことをのたまっとるかぁっ!!
そうじゃない!木村のことだ!』
声 『おーい木村夏子二等〜、晦がお前に夢中だそうで、
今から受話器越しに愛を語りたいとよ〜』
悠介 『さらにそうじゃねぇーーーっ!!事態はおゎあっ!?
背後から尋常じゃないほどの殺気が!落ち着けルナ!
ててて提督!ふざけてる場合じゃないだ真面目に聞いてくれ!』
すぅ……はぁ……ん。……木村って、ジョブがネクロマンサーだったよな?』
声 『うむ。パパトスカーニ(骨)を見せてもらったが、半端じゃなく強かったぞ』
悠介 「っ……っしゃぁあっ!!よし提督!そこに木村が居るなら捕まえといてくれ!
あと竜族素材ってなにか持ってないか!?持ってたら売ってくれ!」
希望が見えてきた!
俺はその思いを勢いに変えると、口早に一気に話をして───
声 『だめだ』
悠介 『貴様には情ってものがねぇのかぁああっ!!』
声 『敵にかける情はない』
悠介 『ぐっ……こんな時ばっかり正論を……!』
───俺の希望はいきなり絶望に行き着いた。
声 『ちなみに水の守護竜倒したばっかで、素材もごっさりとある。
鱗や牙、爪や角、翼や内臓、血液体液なんでもござれ!
もう売り出せるくらいに有り余っとるわーーーーっ!!』
悠介 『血液があるのか!?しかも有り余ってる!だったら───』
声 『だがてめーにゃ譲ってやんねー!くそして寝ろ!!』
声 『まさに外道!!』
悠介 『ギッ……ギィイイイイイイイッ!!!』
ぬおおこの腐れたわけども!!
有り余ってるならくれたっていいじゃねぇか!
いや、そもそも俺は売ってくれって言ってるんだぞ!?
それをまったくこのたわけはぁあーーーーっ!!
声 『だが金の他にもっといいものくれるというなら考えんでもないがグオッフォフォ』
悠介 『おぉおおおおほんとメチャクチャムカツくやつだなぁもう!!
金以外になにを欲するってんだお前は!!』
声 『なにってそりゃ……レアアイテム?』
みんな、ここにクズが居る。
tellの向こう側にクズが居るよ。
───だがその時、俺の頭の中でピキュリリリィイン!と奇妙な音が鳴り響く!
いわゆる閃きというやつだろう……
俺はさっき手に入れたばかりの超神水を片手に見下ろすと、ニヤリと笑んだ。
悠介 『……超神水があるんだが』
声 『おおそれは素晴らし毒入ってんじゃねーかよそれ!!』
悠介 『チッ……!』
憶えてやがったか……!
声 『あ、あれ!?ちょ……舌打ち!?今の舌打ち!?舌打ちしたよね!?ねぇ!?』
悠介 『したぞ』
声 『うぅわ隠しもしないよこの人!……ふぅ、だがそれもまた原ソウル。
で、なにかあったのか?随分慌ててたみたいだけど』
ギクリ、と身体が跳ねるのを感じた。
まさか……だよな。
まさか、竜族大戦を俺が巻き起こしてしまいましたなんて言えない。
それにもしこれが引き金で提督が死ぬ、なんてことがあったとしたら、俺は……
声 『……雰囲気が暗いな。よし当ててみよう。今何処だ?』
悠介 『当ててみるんじゃなかったのかよ』
声 『なに言ってんだよラーメンマン、ヒントも無しに推理が出来っかバーロォ。
あんまりヒドイこと言ってると眼球に麻酔針討って眠らせちゃうよ?
だからヒントをクラサイ。9割くらいのヒントを僕に』
それはほぼ答えだ。
悠介 『はぁ……俺、今は竜力がある泉に来てて』
声 『解ったァアアーーーーーッ!!』
速ェ!!
ていうか絶対にろくすっぽ考えずに叫んだだろこいつ!
声 『アレだろお前、空界と同じで実は毒である水を俺に売りつけようとして、
持ってたポーション空けたはいいけどそれが泉の中に落ちて超反応を発生!
竜達の癒しとなる筈の泉の水は暴走の源となり、暴れる竜が大発生!
キサマの所為でこのフェルダールが世界的危機に見舞われることとなったァア!!
………………どう?』
悠介 『正解だ』
声 『あっはは〜、だよな〜、
適当に言ったことが当たるわけなんだってぇえーーーーーっ!!?』
物凄い反応だった。
tell越しに提督の驚愕加減が見て取れるようだ。
声 『母さん赤飯だ!』
悠介 『落ち着け!』
撤回。
驚愕加減どころか喜んでるよこいつ。
声 『落ち着け!?これが落ち着いてられるか!
クラスメイツが世界の危機のきっかけとなった!実に最強!
このままいけば貴様はモンスターユニオンに続く二度目の危機を───
……え?赤飯の作り方なんて知らない?そ、そりゃないよ麻衣香……』
悠介 『………』
聞いててこれほど哀れに思えてくる提督って、中井出以外に存在しないだろうな……。
さっきの勢いも何処へやら、重苦しい空気がtellから流れ込んできている気さえする。
それでもさすがは暗いのが嫌いな原中生徒。
向こう側でギャースカと騒ぎ合ったのちに“オウイェーーイ”と叫ぶと、
声 『審議の結果!振る舞う料理は熱き漢の料理!チャーハンに決定した!!』
息巻いてそんなことを言ってきた。
いや……提督?俺はべつに赤飯の代わりの話がしたかったわけじゃないんだが……
悠介 『あ、あー……提督?振る舞い料理はどうでもいいから、
暴走する竜族に対しての対応準備をするのと、
あとやっぱり竜の血を売ってくれると大変嬉しいんだが……』
声 『漢の料理をどうでもいいなんて言うやつには売ってやんねー!くそして寝ろ!!』
声 『まさに外道!』
悠介 『ぐっ……わ、解ったよ!チャーハンでもなんでも食うからっ!』
声 『確かに聞いたぞその言葉!
───食ったら売るなんて一言も言ってねーけどな!!』
声 『まさに外道!』
悠介 『中井出ぇえええっ!!てめぇええええっ!!
っ……つあーーっ!!じゃあ撤回だ撤回!今の無し───』
声 《《コキキ》……解ったよ!チャーハンでもなんでも食うからっ!《コキキ》
チャーハンでもなんでも食うからっ!《コキキ》チャーハンでもなんでも》
悠介 『録音すんなぁああああっ!!!』
こいつら本当にクズだちくしょう!
いっそ今すぐそっち行って殴り飛ばしてやりたいくらいだ!
声 『ちなみに録音はカラの実と鳴き袋を調合した蓄音器の提供でお送りします』
悠介 『そんなもん造るよりも他にやることがあるだろうがぁああっ!!』
ルナ 『叫んでばっかりで疲れない?』
悠介 『叫ばせてるのは提督であって俺じゃな───ぐおお胃が痛ぇえええ……!』
声 『パンシロン・ナウがあるが』
悠介 『胃痛の原因がなにをほざいてやがるか寝言は寝て言え馬鹿野郎……!!』
声 『大丈夫だって、胃痛なんてほんと一瞬で治るんだぜ?
代わりに二倍くらいの頭痛に襲われるけど』
悠介 『意味ねぇ!!』
声 『しょうがないだろ、殊戸瀬が調合したやつなんだし』
悠介 『仕方ないのか……?それって……』
声 『あ、なんだったら胃痛が治る代わりに、
ふとしたきっかけで髪の毛がブチブチと落ちてゆく薬、
“パンシロン・七瀬”というのがあるが。
胃痛に耐え抜く乙女の魂が込められた秘薬中の秘薬だ』
悠介 『秘薬中の秘薬なのに髪の毛がブチブチ抜けるのかよ……』
曰く、そのアンバランスさがいいらしい。
て、だからそんなことを話したいわけじゃないんだよ俺は。
悠介 『とにかく、今は一刻を争うんだ。俺も能力解放しなくちゃいけない。
だから頼む、竜の血を───』
声 『ギシャァアアアォオオオンッ!!!』
声 『ほぎゃああああああああああああっ!!!!』
悠介 『ぐわっち……!?《キィイイン……!!》』
引き締めていた気が緩んでいたまさにその時、tellの向こう側で巨大な咆哮が炸裂した。
耳を劈く轟音に、次いで聞こえる猛者どもの悲鳴───遅かったか。
いや、遅くしたんだよな、あいつらが。
声 『おっ……お、おぉおおおおおおっ!!?』
声 『サ、ササササーチライトオォーーーン!!
───ストームドラゴンは計り知れない強さギャアア守護竜ゥウウッ!!!』
悠介 『守護ッ……!?お、おい提督!今何処に居る!?
なんでそんないきなり───!』
声 『ポルトーク岩礁っていう海のド真ん中の浅瀬だよ!!
なんだっていきなりこんな……お?キャッチホンだ。切るぞ晦一等兵』
悠介 『ああっ!待ちたまえ!』
ブツッ…………切れた。
ルナ 『……悠介?』
悠介 『提督たちが風の守護竜に襲われてる。
水の守護竜倒したって言ってた矢先にこれか』
どうやら竜族の暴走ってのは本当の本当らしい。
となると───まずいことになった。
攻撃対象が完全に見境なしなら、町や村なんてレーザー一発で木っ端微塵だ。
それが守護竜クラスの竜族ともなれば、跡形も残らない。
悠介 (防御体勢なんかとったところで無駄か……魔法障壁で防げるもんでもない)
……いや、考えるのはあとだ。
とにかく行動あるのみ!
どうしても提督たちが血をくれないなら、なんとかして自分で血を手に入れるだけだ。
悠介 『ディル、ルナ、いくぞ!』
ディル『承知!』
ルナ 『いくって、何処に?』
悠介 『光の塔だ!』
言うや、飛翼を翻して巨大化するディルゼイルの背に乗り、ルナを引っ張り上げる。
レベルとともに巨大化するディルゼイルは、
提督との戦いの後で随分と巨大になれるようになっていた。
もう、大きさから言えば現実世界の大きさとそう変わらない。
悠介 『ディル、加減無しだ!目一杯飛ばしてくれ!』
ディル『解っているぞ王よ!しっかり掴まっていろ!』
ルナ 『しっかうひゃあああああああああああっ!!!!』
返答が来たその瞬間には、景色はもう流星のように流れていた。
鬱葱と茂る森の木々の天井を突き抜け、太陽が輝き瞬く空の下へと飛び出す。
途端に夏の暑さと風の心地よさが俺達を包んでくれる。
それはほんの一瞬のことだったけど、そんな自然の暖かが嬉しい。
やがて風に乗るように弾け、飛翔するディルゼイルとともに大空を翔る。
悠介 『っ……すごいな……』
ディル『ああ』
見渡すだけでも竜族を発見できる。
しかしそれも手当たり次第に降り注ぐメテオに破壊されては息絶え、
死した躯は飛翔する災厄へと食われていっていた。
ルナ 『う、わ……デスゲイズ……!』
悠介 『ディル、絡まれないように行けるか?』
ディル『無論だ、あまり低く見てくれるなよ、王』
飛翔する。
目的もなく狂ったように飛翔する竜族を盾にするように。
気づかれたり巻き込まれたりしようものなら一撃で終わりだ。
ルナ (ねぇ悠介……光の塔だっけ?そこになにがあるの?)
と、心配を余所に俺の耳に囁きかけてきたのはルナ。
俺の背中に抱きつくようなかたちでディルゼイルに跨った彼女は、
いつものように俺に疑問をぶつけてきた。
思えばこいつは昔から、目にしたもの気になることの様々を、
どうしてか俺にばっかり訊いてきてた。
何故、って考えるのは……野暮だろうか。
拠り所ってのはそういうもんなんだろう。
悠介 『光の塔には古の秘術ってのが封印されてるらしいんだ。
自然要塞の教会の石版、覚えてるか?あれにはまだ続きがあったんだ。
もちろん正面から見るだけじゃ、光の戦士のことしか解らない。
けど、アルギーが閉じこもってた地下室。そっちに回って降りてみると、
浮遊の衝撃で壁が崩れたんだろうな、そこに露出した石版があった。
そこには屠竜の秘術に関する情報が刻まれてた』
ルナ 『情報?』
デスゲイズが遠ざかってゆく。
俺達に気づいたようだが、
去っていくものよりも目の前で飛翔するものの掃除のほうを優先したようで、
手当たり次第に攻撃を仕掛けては一撃で滅ぼしてゆく。
……本当にバケモノだ。
今の俺達じゃあどれだけ頑張ろうが勝てやしない。
悠介 『……ああ、情報だ。
“魔術師の指輪を持ちし者、全ての闇を照らして天へと進め。
全てが点りし塔の頂に辿り着きし時、さらなる頂きへの道が開けるだろう。
しかし光を発する道具を持たぬ者、その先進むこと叶わぬ。闇を照らすは白き光。
光を持つ者、天へと至りて屠竜の秘術を得るだろう”
……って、そういったことが刻まれてた』
ルナ 『……?』
悠介 『………』
解ってないって顔だった。
肩越しに見た妻の顔に、溜め息を吐かざるをえない。
悠介 『つまりな、魔術師の指輪……ソーサラーリングを持って、光の塔へ入るんだ。
で、光を灯せる場所全てに光を灯した状態で頂上まで登る。
そうすると、頂上にさらに天へと続く道が開けていて、
さらに頂上に至ると、そこで竜を屠るための秘術が手に入る。
そういうことだと思う。ちなみにその秘術がなんなのか、俺は知らん』
ルナ 『むー』
秘術についてを訊こうとしてたんだろうか、背中に不満げな唸りが投げかけられた。
しかし、秘術がなんなのか、まったく予想がつかないわけでもない。
屠竜、術、そして光とくれば……恐らくはあれだろう。
ただ、俺にそれは扱えない。
だから光の塔へ行く前に寄らなければいけない場所がある。
悠介 『ルナ、獣人装備を解除してくれ。tell:───』
事態はそれこそ一刻を争う。
俺は手早くtellを飛ばし、話をつけるとディルゼイルにそこへと移動してもらい、
tellの相手を回収してから再び光の塔を目指し飛翔した。
もちろん自分の獣人装備も解除してだ。
まだバレてしまうわけにはいかなかったから。
【ケース517:簾翁みさお/ブレイブフェンサー】
ヂガァンガガガガガォオオオンッ!!!!
サンダードラゴン『ルゥウガァアアォオオオッ!!!』
みさお 「はぁうわわわわぁああーーーーーっ!!!」
それは突然のことでした。
グニンディールの叢雲を歩く中、
ゼットくんとシュバルドラインさんが“空気が変わった”と言うや、
守護竜であるサンダードラゴンが雷を纏いながら雷雲より降り立ったのです。
ライン「クハハハハハ!!意識が高揚する!貴様もこの高揚に誘われし竜か!」
ゼット『グゥウォオオ!!《ビキキキャキャア!!》雷の竜……我が前に散れ!!
晦悠介と死合う前の準備運動だ!!雷を素にしたことを後悔するがいい!!』
空気が変わった、というのはどうやらそのままの意味らしく───
竜の力を持つ存在みんなが暴走し始めてるのは想像に容易い気がします。
それにしても……はあ。
なんとなく予想はしてましたけど、
本当に雷繋がりでサンダードラゴンを狙いに来てたなんて。
確かに父さまは雷に縁のある人ですけど、
そんな身体を変異させてまで打ち震えなくても。
みさお「あーのっ、聞いてますか!?中井出さん!?中井出さん!」
声 『おう!俺だ!瀬戸内だ!』
みさお「それはさっきも聞きましたよ!
そんなことはいいですから話を聞いてください!」
声 『うむ!なんでも言うがいい!僕と貴様の仲ではないか!
友の娘で親友の恋人である貴様だ、どどんと言うがいい!
あ、でも俺のことは提督さんって呼んで。中井出さんって、なんか擽ったくてさ』
ああもうどうしてこの人はこんなに暢気なんでしょうか……!
そんなこと言ってる場合じゃないんですがね……!
でも流石は彰衛門さんの知り合いだと理解出来てしまうところがさすがです。
みさお「あ、あーのっ!ですからねっ!?急にサンダードラゴンが襲ってきて!」
声 『うむ!実はこの博光もストームドラゴンに襲われているところである!
つい先ほどブルードラゴンをコロがしたばかりだというのになんたることか!』
みさお「ええっ!?倒したんですか!?」
わたしはというと、守護竜といえばこの人だと思って、提督さんにtellを飛ばしていた。
さっきまで父さまと話していたらしいけど、
どうやらこの異常事態は父さまが原因らしく───
でもわたしには、なにをやってるんですかとかそういう落胆の気持ちはなく。
あるのは、ただ“巻き込まれる側じゃなくて、しでかす側だなんて珍しい……”という、
なんとも微妙な気持ちだけでした。
みさお「あ、あーのあのっ!それならあのっ!なにか弱点とかないんですかっ!?
なんだかんだで倒してるなら弱点とか知ってますよね!?」
声 『え……弱点なんてあるの?』
みさお「それを!わたしが!中井出さ───提督さんに!訊いているんですよ!!」
声 『雷だろ?地属性に弱いらしいぜ?そこにシュバルドラインが居るならさ、ほら。
地属性の戒めは解いてあるんだし、精霊から固有武器貰ったんだろ?
だったらGO!真っ直ぐGO!!恐れるものなどなにもなし!
……ていうかゼットとシュバルドラインとゼノ助さんが居て、
敗北するイメージをしろってのは無茶がないかなぁ』
みさお「……わたしも最初はそうだったんですけどね」
ヂンガガガガガガォオオオオンッ!!!
ゼット『グオォオオオオオオオッ!!!』
ゼノ 『グアァアアッ!!ッ───チィイイ!なかなかやるっ……!!』
ライン『だが面白い!それでこそ力の絞りようがあるというものよ!』
チラリと見れば、既に苦戦していました。
レベルは確かに高い。
提督さんの尊い犠牲のお蔭で、わたしたちは随分とレベルアップしてる。
でも、それでも守護竜といわれる存在の強さはそれらを軽く超えていた。
みさお「早くも苦戦状態です……」
声 『いやまあ……そうだと思った。イメージ出来なくてもこの世界じゃそうなるって』
みさお「……そちらは随分と冷静ですね」
声 『や、それはまあ……もっとデカいかと思ったらかなりちっこくてさ。
こりゃ……飛竜でも通用するんじゃないかってくらい小さい。
もしかしてこいつが一番守護竜の中で弱いのでは?』
声 『サ、サー!なにやらヤツが奇妙な動きを!』
声 『広げられていたはずの飛翼がさらに広げられ───あ、あれ?なんだあれ』
声 『穴……?提督殿に報告!ヤツの飛翼の裏側に巨大な空洞を発見!
どうやら体内まで続いている模様───うおゎぁっ!?』
声 『か、風が急にっ……い、いや!これは……!風が穴に吸い込まれてる!?』
声 『メ、メーデー!危険感知レベル4!大変危険です!サー!どういたしますか!?』
声 『ぬ、ぬうう!嫌な予感がビリビリするぜ!
すまんみさおちゃん、切らせてもらうぜ!
総員!攻撃に備えろ!VITをマックスにし、まず見極めるのだ!
突撃したいところだが、
生憎と一番近い街であるシヌラウマからは離れすぎている!
そう簡単に死んでやるわけにはいかーーーん!!』
声 『サーイェッ……あ、うぉわぁああああーーーーーーーーっ!!!!』
声 『な、なにっ……なんだこれはっ……!馬鹿なっ……こんなことがっ……!?
ぐ、うぉ……ぐおぁああああーーー…………───』
ブヅッ……
みさお「え……あ、あの……提督さん!?提督さん!!」
通信が途絶えた。
最後に聞こえたのは轟音と、掻き消されるような絶叫。
なにが起きたのかは解らないけれど、きっと……無事でなんていられてない。
騒ぎ方からして、提督さんは原中のみなさんと一緒だった。
にも関わらず、声が掻き消えるくらいの轟音とともに通信が途絶えた。
あれだけの人数がいれば、なにかしらの攻撃の邪魔は出来た筈なのにだ。
みさお「………」
……わたしも集中しなくちゃいけない。
見えないtellの向こう側の敵じゃなく、目の前の雷の竜に。
ライン『ぬんっ!!オォオオオオオ……!!』
ゴコッ……ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
キッと向き直った先で、シュバルドラインさんが拳を握り締めて力を溜めていた。
それだけで大地が震え、小石や瓦礫が浮き上がるほどの闘気が溢れ出す。
地の精霊から受け取った霊器、メテオストライクという篭手の能力だ。
シュバルドラインさん用に精製された武器であり、そのゴツゴツさは尋常じゃない。
技術スキルの“ためる”なんて軽く超えた破壊力蓄積能力があるらしく、
ああして力を溜めるだけでも物凄い速度で力が蓄積されていっている。
その影響で石などが浮き出し、大地が震えている。
ライン『小賢しい技など要らん。頭脳と、力さえあればそれでいい!』
やがて、叫ぶととも大地を蹴り、背中から生えた飛翼で飛翔。
真っ直ぐに大地にて唸る守護竜へ向けて飛んでゆく。
───でも。
サンダードラゴン『コァアアカカカカォオオオッ!!!』
ヴァサァッ!!
ヂッ……ヂギッ、ヂヂヂッ!!ヂギギヂヂヂヂヂィイッ───
ヴゥウィイイイイイ───……ッ!!!
守護竜は咆哮とともに飛翼を広く大きく広げて、
そこに叢雲から発せられている雷気を吸収。
この場の虚空に存在するであろう静電気までもを吸収して、
飛翼……否、体全体に雷を帯びた。
ライン『───ぬうっ!』
それを見たシュバルドラインさんの躊躇は当然だ。
このまま攻撃を加えればカウンターマジックで大ダメージを受けることになる。
───なるのに……飛翔速度を全然落とさないのはどうしてなのか。
ライン『賢くないな。ああ、賢くない。このまま攻撃を加えるのは実に無謀だ。
恐らく貴様もそう思っているのだろうよ、守護竜よ。
───だが知れ。無謀とは時に勝利を齎す鍵となる。
意地とは時に、知力を超えた武器になる。
私はそれを、王より知る機会を得たのだ』
故に喰らえと。
STRを最大値にし、飛翼を力強くはためかせることで高速移動を可能にし。
決して勢いを緩めることもなく、拳を硬く握り締めた。
ライン『砕けろ。ぬぅううっ!!《ゴキィンッ!ビキメキビシビキ!!》』
ギシリと握り締められた篭手が、その力強さとともに変異する。
より硬く、より鋭く、そして───より、力強く!!
ライン『オォオオオオオアアアアアッ!!!』
ギュバオヂガァアッシャァアアアアアンッ!!!!
サンダードラゴン『ガオッ───!?ギァアアアォオオオッ!!!』
まず見えたのは衝撃波。
空気を打ち破るように広がる荒い空気の円が振るわれる拳の軌道に出現し、
───たと思った時には、既に拳はサンダードラゴンの硬い堅殻を破壊。
張り巡らされた雷さえ打ち破り、
5倍以上の体格差がある守護竜を離れた場所にある山まで吹き飛ばし、激突させた。
みさお「う、わ、あわわ……!」
名前の通り、まるで隕石の衝突を思わせる一撃。
予想だにしなかった威力を前に、わたしは驚きの声を漏らす以外に他なかった。
ライン『ふん、なるほど。読みは間違ってはいないか。
相手の属性が雷ならば、地属性に守られている私は優位に戦える。
が……五体満足とまではさすがにいかん』
だっていうのにこっちはこっちで冷静に状況を確認してる最中。
ブスブスと煙を出す右腕を見下ろし、ニヤリと笑っていたりした。
腕は雷で焼かれ、黒く変色していた。
そのどこらへんに笑う要素があるのかを訊いてみたかったけど、
そんな余裕はなさそうでした。
サンダードラゴン『グ……ゥウォオオオオオオッ!!!』
バゴボゴと山に埋まった身体を強引に掘り起こし、起き上がった矢先に咆哮。
身体には雷を纏ったままで、殴られた胸殻以外はほぼ無傷な守護竜がそこに居た。
ライン『いいぞ、竜族たるもの、そうでなくてはつまらん。
ああそうだな、一度思い切り竜族と戦ってみたかった。
創造者より戒めを受け、竜族中最弱と謳われた忌々しい過去……!
そんなものを払拭するが如く、知性ではなく力で貴様を破壊してくれよう!』
そして知性竜の王サマはとても……とっても物騒なことを言ってくれてました。
ゼノ 『武器ひとつでそうも変わるか。
なるほど、“ゲームの中”、というのは随分と己自身を泣かせてくれる。
まともな武器がなければ高い威力も期待出来ぬなど。
だが、だからといって退いてやる義理もない。
なにより貴様を殺せば経験値とやらが入る。
人を殺し魂を喰らい、上を目指していた頃となにも変わらん。
この我には野望がある。故にその礎となるがいい』
一方ではゼノさんが魔人漆黒鎌を解放。
両の爪に出現した漆黒の爪刃を蠢かせながら、
迷わずこちらへ飛翔してくるサンダードラゴンを見て笑って───
ゼノ 『《ギパァンッ!》貴様らは所詮、我が上に向かうための犠牲にすぎんのだからな』
───否だった。
笑ったと思ったその閉ざされた瞳は突如として見開かれて、
深い紅蓮の瞳が飛翔するサンダードラゴンを見据えていた。
現実世界でも、かは知らない。
けど少なくともこの世界では、ゼノさんが瞳を開くということは力の解放の意味を持つ。
普段は閉ざされていて研ぎ澄まされた感覚だけで行動するゼノさん。
でもその目が見開かれる時、
周囲に飛ばされていた研ぎ澄まされた感覚の全てがゼノさんのもとに集う。
そう、“周囲”にではなく“ただ一点のみ”に集中し、全力を解放出来る。
───ゼノさんは野望に対してひどく純粋だ。
彰衛門さんを打ち下す。
ただそれだけの目的のために力をつけ、限界を突破し、個としての存在を高めている。
本当はゲームなんてものに興味などないのだろう。
けれど“強くなれるのなら手段を選ばない”という、
ゼノさんの生き方が、興味云々への思考を破壊する。
強くなれるのならばどんなことでもするべきだ。
過程なんてどうでもいい。
それゆえに、かつては人を殺し、魂を食らって力をつけてきた。
感情の起伏というものがなく、
与えられた仕事のみをこなす筈だった死神から逸早く脱した漆黒の死神。
強さを求める思いの深さは、多分───死神の中でも一、ニを争うだろう。
ゼノ 『ヌンッ!!』
ルフォザンガガガガガガギゴギザゴフィインッ!!
飛翔し迫り来る雷の守護竜を前に、退くことさえなく高速で漆黒の爪を振るってゆく。
たとえ硬い鱗に弾かれようが、雷に焼かれようが、
その目は強敵との戦いを前に歓喜に打ち震えるが如く紅蓮に染まっていた。
───でも、相手は竜族であり、その中でも軍を抜いた存在。
最初こそ連続で振るわれていた腕も次の瞬間には鱗に弾かれ、
ゼノさん自身も雷をまとったぶちかましを前に吹き飛ばされた。
ゼノ 『ぐ、ぬぅっ……!!』
その時に彼が感じたものはなんだろう。
竜族と死神との基準となる力の差か。
それとも、己の力量不足への嘆きか。
───否、そのどちらでもなかった。
ゾブシャアッ!!
サンダードラゴン『ギッ!?』
目を疑う。
けどそれは現実に目の前で起き、実行されたのだ。
吹き飛ばされた身を回転させ、漆黒の爪をその漆黒ごと伸ばし、
体当たりを当てたことで着地しようと油断していた竜の瞳を攻撃。
それだけでは飽き足らず、巨大な眼を鋭い爪で掌握すると、力任せに───!!
ビキッ……ブギギブチビギブシャアッ!!
サンダードラゴン『ガッ……グギャァアアアアアッ!!!』
瞼の奥から引き抜き、伸び出る組織の全てを引き千切り、
目の前の守護竜の左目から視覚を奪ってみせた……!!
ゼノ 『フンッ……!殺し合いの最中で油断をするなど呆れるな……!!
ッ……チィ……!だがそれは我とて同じか……!
体当たりひとつでこれだけ深手を負うとは、情けない……!!』
そんなことはないと思った。
吹き飛ばされてなお反撃に出る意志なんて、情けない人が出来るものじゃない。
個々の存在に出来ることなんて限られてるのだから、
そういうことが出来るのはその人にはそれが出来る力があったってことなんだから。
みさお『“神魔月昂刃”!!───月生力!』
だからわたしも自分に出来ることをする。
鎌───わたしの場合は刀ですけど、それを解放して月操力を強化。
中空で体勢を立て直して地面に降り立つゼノさんを回復し、
次いで刀を地面に突き立てて、死神と月の家系を強化する場を生成する。
純粋な竜人になったゼットくんにはもう効かないけど、
それでもゼノさんへの強化は問題なく通った。
……そもそも、ゼットくんは強化する必要がないくらいに強い。
レベルでいえば提督さんより下だけど、
武器が武器な所為なのか力の強化系の技術スキルが目白押しだ。
純粋な攻撃力だけなら提督さんに負けていない筈。
卍解、黒竜斧ブラックレイドは行使できなくなったけど、
その手にはまだ稀赤斧ドラグネイルが握られている。
これがまた……一緒に旅をしてきて解ったけれど、
どこまでもゼットくん向けの武器だった。
とにかく力こそが正義な武器なんですよね。
ゼットくんとか中井───提督さんとか彰衛門さんにぴったりの武器です。
みさお『はぁあ……ふうっ』
髪を金に、眼を紅蓮に。
意識を研ぎ澄ませて、神魔を解放してゆく。
今やみんなが一つの回路に力を絞ってる中で、わたしは調律者として神魔を担っている。
父さまが神に力を注ぐ中で、神魔の変化がなくなるのはつまらんという、
ただそれだけの理由でわたしに降りた金髪赤眼の変異。
ノートさんはあれで結構暇人です。暇精霊です。
でも悪い気がしないのは、父さまをきちんと父だと思えるから、なんでしょうかね。
今じゃ父さまは金髪にしか変わらないのに、不思議なものです。
ゼット『………』
思考の途中、ゼットくんがわたしを見て微妙な顔をした。
多分わたしの髪と眼を見て神魔状態の父さまでも思い出したんだろう。
以前はゼットくんも神魔になれた……けど、こんな形状変化はなかった。
だったら余計に父さまを思い出すのは当然かもしれない。
……結局、現代ではわたしだけになっちゃいましたね、神魔は。
みんなが一つの力に絞る中でわたしだけが複合能力者だ。
だからって、それがヘンだとか言われたって存在否定をされているみたいで嫌ですけど。
持って産まれた力を否定されるのって不愉快ですよね……。
だからとりあえず、今まさに微妙な顔をしてるゼットくんには、
この戦いが終わったあとにお説教です。
ろくすっぽ聞きやしないんでしょうけど、するっていったらするんです。
みさお『そのためにはまず……』
そのためにはまず、この雷電竜をなんとかしないといけない。
でも、てんで勝てる気がしないのはどうしてでしょうかねぇ……。
こんなことなら武器も思いっきり強化しておくんでした。
提督さんの武器は本当に素晴らしいの一言に伏しましたからね……。
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